BLEACH

□雪の妖精
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それは、ある冬の日のことだった。


「――ご、一護。起きなさい」


「ん〜…」


「ほら、お外雪が降ってるわよ」


母親のその言葉で、一護はパッと布団から飛び出した。


そしてカーテンを開けて外を見てみれば、昨日とはまったく違い、そこら中が真っ白い雪におおわれていた。


しかも、未だ雪は降り続けている。


「うわぁー…!」


キラキラした目でじっと外を見ている一護に真咲が声をかけた。


「一護、外に出たいならまず朝ごはんよ」


「はーい!」


それからいつもより早くごはんを食べ終わると、一護は外に飛び出していった。


時間が早かったからなのかまだほとんど足跡がついてない雪の上を歩きながら、一護はどことはなしに歩いていた。


「――あれ…?」


ふと公園の横を通ったとき、目の端に何か黒いものが映った。


何かと改めてよく見てみれば、それは着物だった。


それを着ているのは銀色の髪の少年で、背中には大きな刀を背負っていた。


(もしかして…!)


トテトテとその少年のもとに向かった一護は、その着物の端を引っ張って言った。


「ねぇねぇ、お兄ちゃん雪の妖精さん?」










◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆










その日俺は、(気分転換もかねて)仕事で現世にいた。


内容は現世で目撃されたというメノスの退治で、以前そいつが出現したという辺りで出現するのを待っているときだった。


ちょいちょい、と死魄装を引っ張られるのを感じて何事かと見てみれば、オレンジ色の髪をした小さな子どもがいた。


(な…!?今の俺は義骸には入ってねぇし、触ることはおろか見ることすらできねぇはずだ。このガキ…何者だ…?)


などと考えていると、その子どもが口を開いた。


「ねぇねぇ、お兄ちゃん雪の妖精さん?」


「いや、俺は…」


「一緒に遊ぼう、妖精さん!」










◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆










冬獅郎が否定しようと口を開くも、一護の中ではすでに冬獅郎は雪の妖精に決定しているようだった。


そのまま冬獅郎の手を引っ張って歩いていく。


(はぁ……。仕方ねぇ、メノスもまだ現れねぇみたいだしな)


そう腹をくくると、冬獅郎はおとなしく一護の後をついていった。


少し歩いて、2人は広場についた。


「…で、ここで何をするんだ?」


「雪だるま!一緒に作ろう!」


「雪だるま、な」


子どもらしいな、と笑いながら冬獅郎は雪玉を作って転がし始めた。


一護も、その隣で雪玉を転がし始めた。


…―少しの間無言で雪玉を転がして、ちょうどいい具合の大きさになったら、それを重ねることにした。


一護の丸めた雪玉を冬獅郎の丸めた雪玉の上にのせた。


「さて、これで完成か?」


「ううん、あと顔を作るの!」


そうして拾ってきた小石で目と鼻を作り、小枝を2本さして腕を作った。


「できた!!」


雪だるまが完成して喜んでいる一護をほほえみながら見ていると、そう遠くないところから強い霊圧を感じた。


同時に胸元の伝霊心機が鳴った。


「悪いな、ぼうず。俺は用事があるから行くな」


「用事?…妖精さんが行っても雪、消えない?」


「あぁ、消えない。安心しろ」


不安そうに言う一護の頭を撫でてそう言うと、一護はパッと笑った。


「…うん!またね、妖精さん!」


「あぁ、じゃあな」


そうして冬獅郎が消えたあと、そこにたつきがやって来た。


「あれ、一護?…うわ、すごいじゃん!これアンタ1人で作ったの?」


「ううん、雪の妖精さんが手伝ってくれたんだよ」


「妖精…?」


「うん!」


そう、よかったねと言うたつきに一護はもう一度大きくうなずいた。




<fin.>







あとがき

いや、なんかいろいろすいませんι

っていうかキャラ崩壊すいませんっしたぁ!!(スライディング土下座)

いや、子一護の口調とか性格とか真咲さんとかよく覚えてn(ry

あと誤字もあると思う←

それと時間軸も不明だし(たぶん3〜4才?あれたつきと出会ったのっていつだ?←)

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