BLEACH

□光○氏計画…?
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※一護女体化で幼いです










それは、ちょうど緋真を亡くし傷心しきっていた頃のことだった。


隊舎に向かって歩いていた時、目の前に小さな赤い毬がころころと転がってきた――と、それを追うように同じく赤い着物を着た小さな少女が横の屋敷から走り出てきた。


少女は橙色の髪を腰のあたりまで伸ばしており、大きな目は茶色、そして出てきた屋敷から中流貴族の娘だろうことが分かった。


そんな彼女は毬を拾って初めて白哉のことに気づいたらしく、一瞬ビクッとなって慌てて門の中に走っていってしまった。


だが、少しそのまま見ているとひょこっと頭が出てきて。


白哉がまだ見ていることが分かるとまたすぐ戻ってしまった。


その様子がなんとなく可愛くて、白哉は思わず声をかけていた。


「そこの少女、名は?」


「あ……お、お兄さんは?」


「私か?…私は朽木白哉だ」


どうしてか白哉は、その少女の問いにあっさりと答えてしまった。


すると少女は自分は一護だと名乗った。


「一護か…よい名だな」


「えへへ…」


嬉しそうに笑った彼女は、しかし屋敷の中から聞こえてきた声に返事をして戻っていってしまった。


そして白哉はそのことをちょっと残念に感じてしまい、おまけにその日の執務中にも彼女のことが頭から離れなかったのである。


(彼女はまだ子どもで…しかし家柄的にはそれほど問題でもない…しかし年齢的には…)


悶々とした思考の中で、白哉はふと以前に読んだ本を思い出した。


その本の中では、そこそこ年齢のいった男性が、幼い少女を自分好みに育て最終的には結婚していた。


それはあくまで"昔"の"物語の中"の話なのだが、白哉はまさに名案を思いついたといった風だった。


…―彼も、愛した緋真を亡くしたばかりで少々おかしくなっていたのかもしれない。


暴走した白哉は家に戻り私服に着替えると執事だけを連れて件の少女の屋敷へ向かった。


そして屋敷の主人に向かってこう言い放った。


「兄の娘をもらいうけたい」


と。


言われた主人はたいそう驚いた。


昼間に娘から、朽木白哉というお兄ちゃんに会ったよと言われて、それはまさか四大貴族のあのお方かと娘が粗相をしなかったかと戦々恐々となっていて、夜にそのお方が尋ねてきたと思えば娘をもらいうけたいなどとおっしゃられた、こちらとしてはかわいい一人娘であるからして半端な男の元へやりたくはないとは思っていたが四大貴族の朽木家のご当主ならばこちらがいくら頑張ってもきっと手の届かないであろうお方なのだからむしろこちらからお願いいたしますと言いたいところなのだが――。


ネックとなっていたのはやはり娘の年齢だった。


娘はまだ子どもで朽木家のご当主とは親子ほどの差がある。


さすがにそれは犯罪ではないだろうかと悩みに悩みぬいて、結局娘自身に決めさせた方がいいだろうと娘を呼んで尋ねてみれば。


「私行く!」


何とも元気よくそう返されてしまった。


これは朽木家と縁ができたことを喜べばいいのか早すぎる年齢で嫁にいってしまうことになってしまった娘に悲しめばいいのか複雑な心境である。


だがそんな複雑な親心など露知らず、娘は白哉様に抱かれて元気よく手を振って屋敷を出て行ってしまった。


それに手を振り返しながら、願わくば白哉様が幼い少女に手を出すような男ではないことをただただ祈るのみであった。




<fin.>







あとがき

何 が ど う し て こ う な っ た /(^q^)\

白哉相手でー、一護はにょたかなー、あ、緋真さん亡くなった直後のがいいかなー、……で、こうなりました

そして、ルキアが緋真さん亡くなってからどのくらいで朽木家に引き取られたのか覚えてないです←

あと途中からさりげなく視点が一護の親(not一心、とか言ってみる←ぇ)になってます

だって一心だったら娘に聞くなんて言わずに即却下すると思うし

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