NARUTO
□手放したのは、自分
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「…っ待って!待ってってば!!」
ナルトは自分の前を行く背中を追いかけていた。
でも、追いかけても追いかけてもその距離は縮まらない。
逆に、追いかけているはずなのに距離は開いていく一方で。
「待ってってば! !!」
叫ぶ声も聞こえていないようで。
ついに、彼の背中は暗闇に消えた。
「――っ!」
そこで、目が覚めた。
がばりと起きあがって無意識に隣をさぐった。
今は誰もいない、だけど以前は確かにそこにいた彼の名前をつぶやいて、うなだれた。
嫌な夢を見て、中途半端な時間に起きてしまって、誰もいない1人きりの夜がこんなにも辛いものだと思い知った。
彼を自分から遠ざけたのは何でだったか。
――自分が、悪かったんだ。
彼をこちら側に連れてきてしまったから。
だから彼は、あんなにも苦しんで。
それでも自分の見ている前では決してそんなことおくびにも見せなくて。
彼がゆるゆると壊れていくのを見ていたくなくて、自分は彼から自分に関する記憶をすべて消し去った。
自分から決別した。
なのに。
今はものすごく彼に会いたくてたまらない。
彼に会って、抱きしめて、抱きしめられて、名前を呼ばれたい。
『――ナルト』
夢の中の、追いかけても追いかけても捕まらないあの距離がとても、悲しかった。
<fin.>
あとがき
・・・・・・えっと…なんかすみません
久しぶりに北出/菜奈さんのアントワ/ネットブルーを聞いたらこんなのが出来上がっちゃいましたι
ぶっちゃけ歌詞にはほとんどかすってませんが←
いつものように自分でもよく意味が分からないです(おい
相手は誰でもお好きなように想像して下さい