series dream

□序章の夜
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白い切片は止むことを知らずに降りしきっている。
陽は沈んで空に光は見あたらない。

墨のように濃い色の空から、冷たく白い花びらはいつから降っていたのか。
薄れゆく意識のなかでそんなことを思った。

とうに感覚を失った手足に、その切片は赤くなった肌に突き刺すように透けていく。
痛々しく黒ずんだ着物に無数の染みをつくり、いつしかそれは彼女のすべてを奪っていこうとしていた。


その、命さえも―





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