小説(短編)
□彼女(!?)自慢対決!〜年下彼氏の戦い〜
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全国大会の真っ最中、会場内ではテニスではない試合が、今、始まろうとしていた―――
それは、偶然にも各校の2年が3人居合わせたのがキッカケだった。
氷帝代表 鳳 長太郎、立海代表 切原 赤也、そして――四天宝寺代表 財前 光―――
それは、俺が愛しい愛しい謙也さんと待ち合わせ場所に向かっていた時だった。
赤「ぅおっ!」
鳳「あっ…!!」
バシャ!!!
財「………」
うっかり赤也が躓き、財前に真正面からスポーツドリンクをぶちまけたのだ。
鳳「ぇ…!あ、君、大丈夫!?」
赤「あちゃ〜…わりぃ。大丈夫か…?」
……なんやちゅうねん。ビショビショやんか、俺…。最悪や…。謙也さんと待ち合わせしてるんに…。
財「…………」
赤「ぉい…?」
鳳「あ!俺、タオルあるから良かったら使って?」
ぁ〜あ、謙也さん、待たされるの嫌いやんなぁ……。俺ば置いて先行ってまうんやろか…?
…嫌やな…。俺がおらん時見計らって、絶頂部長やらモジャ男がここぞとばかり謙也さんにベタベタしよる…。
……あかん!!俺の謙也さんが貞操の危機や!!
財「…………」←ひたすら考え中
赤「〜〜〜!!おいってば!大丈夫かって言ってんだろっ!返事くらいしろよッッ!!」
鳳「ちょっ!?切原!!?」
グイッッ!!
財「!?……ぁ〜かまへん、かまへん。大した事あらへんわ……。」
ビックリさすなや!!誰やねんコイツ…。ワカメ?……ぅわ、めっちゃモジャ男思い出したわ…。気分悪っっ!
赤「へっ?…あ、そぅ…。」
鳳「(…大阪弁?…ピアス…。ツンツンした黒髪……。このユニホーム…。)…君……。」
財「…なんやねん?」
コイツも誰やねん…。モジャ男程ぢゃないけど、えらいデカいな……うらやましいっちゅうねん!!
鳳「あ、…君、四天宝寺2年の財前君…だよね?天才って言われてる…。」
赤「…へぇ〜…。あ!俺は立海大2年エースこと、切原 赤也だぜっ♪」
鳳「俺は氷帝2年の鳳 長太郎っていうんだ。よろしくね。」
へっ?なんで俺、自己紹介されてるん?俺もせなあかんの?…めんどくさ……。
早ぅすませて、謙也さんとこ行かなっっ!
財「……はぁ、どうも。四天宝寺2年の財前 光です……。ほな……!?!?」
さいなら≠ニ言おうとしたら、何故か腕を捕まれた。
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