小説(長編)

□ラスト・スマイル 第8話
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早くも生まれる…僕の中の矛盾………―――



屋上を去っていった千歳先輩。屋上に残された俺と部長……。


…俺は千歳先輩の言葉が頭から離れない……。





「……謙也と…別れたそうやね?」


―ナンデ、シッテイル…?―




「なんで、知っちょるか?…それこそ財前に関係なかと。」


―カンケイ、ナイ……?―





…さっきは頭に血がのぼったように冷静ではなかったけれど、この時、俺は………
改めて、謙也さんと別れたことを実感したんだ……。





昨日、謙也さんに別れを告げた時も…、今朝、部長に謙也さんと別れたと告げた時も…判っていたはずなのに…。




…自分から言うのと、人から言われるのとはこんなにも違うものなのか……?








……それとも、言われた相手が…千歳先輩だったからか……。






千歳先輩は、俺が謙也さんと喧嘩して、ムシャクシャしている時に初めて浮気をしたとこを見られた謙也さん以外の
唯一の人物だ。




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