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□過去と現在<いま>と未来の強さと弱さ
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「…レノ…レノ!!!!」

「うッわァ!」

急に大音量で、名前を呼ばれた。

社長室にあるソファに寝ていた俺は、文字通りに飛び起きる。

吃驚し過ぎたせいで、ソファからドサァと落ちてしまった。

「いっ…たぁ〜…」

「大丈夫か?レノ」

そっと手を差し伸べてくる

「あ…」

ルーファウス。

その姿を見たら、あの夢が蘇る。

「レノ、嫌な夢でも見たのか?」

くつくつ、と喉の奥で笑う。

そこにルーファウスがいる。

それが、今の俺には嬉しくて

目の奥が熱くなる感じがした。

「レ、ノ?」

驚くのも無理はないよな。

だって急に抱きついたんだし。

「本当に嫌な夢でも見たのか…」

するり、と背中に回される貴方の腕。

あったかい…

「馬鹿だな…お前は…」

それだけ言って、ルーファウスは俺を抱きしめている腕に力を入れた。



















過去の自分
現在の自分
未来の自分


過去の自分が得た強さ
その強さを失って
弱くなってしまった現在の自分

だけど

弱くなって
初めて気付く強さもある

現在の自分の弱さが
いつか 未来の自分を強くする

人は生き続ける限り









誰でも

強くなれるんだ











END


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