Zmain

□狂気
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「ねえ、レノ…聞いてるの?」

赤い アカイ
僕を狂わせたヒトが
僕に殴られて
僕に蹴られて
紅い 朱い
綺麗な血を吐き出して
床にうずくまっている

「っは…がはっ…」

綺麗
とっても綺麗だ

「ねぇって」

ドスッて、お腹に一発蹴ってやった

「がッ…!!!!!」

「ねぇ…」

あぁ、楽しい
こんなにも、愉しい

「…で…」

「ん?なぁに?もう一回言って?」

「なんで…こん…な…コト…するんだ…よ、と……」

「何でかって?」

ぐいっとアイツの前髪を掴んで、無理矢理僕の方へと向けさせた

「はッ…う…」

いいね
そのカオ 最高だ

「僕はね…」

君の髪
君の顔
君の腕
君の足
君の血

君の全てが

「ダイスキなんだよ。レノ」

「え…?ぐあっ……!!!」

さっきまで掴んでいた赤い髪から手を離し、顔を床にたたきつける。

「あ…くっ…」

何度見ても、君は綺麗

「レノ」

あぁ、段々と僕は
狂気に 囚われていく
いや 違うか

「スキ」

もう 僕は 狂気に囚われている

「ダイスキだよ。レノ。今も、これからも…」

そして






君に 狂っているんだ








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