collabo&paro

□始まり
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ここはとある便利屋がいる事務所。

「〜♪」

シャワー室からは陽気な鼻歌が聞こえてくる。そのシャワー室で歌っている男の名は"ダンテ"。
かつて魔剣士スパーダが、人間のために剣を振るい、魔界を封じてから数千年……。英雄スパーダと人間、両方の血を受け継ぐダンテは、街の片隅に便利屋を開業しようとしていた。
シャワーを浴び終えて、着替えをするダンテ。

ドシャァァアッ!

「!!!????」

急に事務所の方に大きな音が鳴り響く。ダンテは下は着たが上半身は裸のまま、ドアをバンッと思いっきり開け、事務所を見渡す。

「あてて……どこだ、と…ここは…」

そこにいたのは、赤い色をした長い髪と黒いスーツの襟元を開いてラフに着こなした女がいた。

「…誰だ、と」

こちらに気づいた赤い髪の女はダンテに尋ねる。

「"誰だ"はこっちのセリフだ。"お嬢さん"。どっから来たんだ?」

"お嬢さん"。そう呼ばれた時、ピクッと赤い髪の女が反応した。

「"お嬢さん"じゃないぞ、と。俺は"男"だ、と!」

「…ぇ…」

赤い髪の女…否、男は言った。ダンテは少し驚愕の色を浮かべたがそれはすぐにいつもの態度になる。

「そうか…アンタ、名前は?」

長い沈黙が流れる。しばらく重い空気が流れたが、やがて赤い髪の男は口を開いた。

「俺は"レノ"だぞ、と。神羅カンパニーで働いている」

「俺はダンテ。便利屋を開業しようとしてたところなんだぜ!」

二人とも、軽い自己紹介をする。レノが言った神羅カンパニーは、レノの世界の大会社で誰もが知っている名前だった。

「レノか〜…覚えとくよ」

「いや、すぐお別れだからな、と。神羅の場所はどこ、と?」

レノが尋ねるとダンテは首をかしげた。
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