俺得ドラクエネタ2
「じゅーんた」
「なにー」
「ドラクエどこまで進んだ?」
「あー、結婚した」
「まじで?どっちと結婚したの?ビアンカ?それともビアンカ?」
「なんでお前の中ではビアンカ1択なんだよ」
「ビアンカは俺の嫁!」
「残念、フローラでした」
「まじか」
フローラ、という単語を耳にしたとたん、絶望の淵を見たかのように彼女はつぶやいた。
そしてこの世の終わりが来たとでも言いたげな顔で、俺を見つめた。
「フローラはね、放っておいても勝手に幼なじみと結婚するんだよ」
「あー、そうなの?」
「でもね、でも…ビアンカは違うの。ビアンカはね、準太と結婚できなかったら一生独身で、山奥の村でひっそり暮らすんだよ。こんな可愛い子が…一生独身で…!」
「俺をすごい悪い男みたいに仕立てないでもらえますか」
「なによ、ビアンカがいなかったら洞窟さえ抜けられなかったくせに。用が済んだらお払い箱ってわけね。最低だわ」
「あのなー、そういうサイドストーリーとか関係なく、純粋にゲームを楽しみたいんだよ俺は」
「純粋に都合がいい女と結婚したいってことか」
「屈折した言い方すんなよ」
でもビアンカが、と若干涙目になりながら俺のDS画面を見入る彼女からゲーム機を取り上げた。
「心配しなくてもゲームと現実は別だよ」
「でもビアンカが…!」
「お前が嫁き遅れてもちゃんと俺がめとってやるから」
「……、」
「フローラの次に」
「ばかー!」
ゲーム上の空論
(あー、なんで茶化さないで言えないかな俺)
20110426