□俺得ドラクエネタ
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俺得ドラクエネタ4






「フローラかビアンカか?古い古い。いつの時代の話してんだよ」


学校の椅子にふんぞり返った島崎は、そう言って鼻で笑った。よほど自分の意見に自信があるらしい彼は私の持ってるゲーム機を一瞥し、もう一度半笑いで首を振った。



「時代はデボラだよ」

「ピッ」

「なんでビアンカにしてんの?俺の話聞いてた?」

「いやぁ島崎らしいなぁと思って」

「おまえ何で俺に意見求めたんだよ」

「アンケートにご協力いただきありがとうございました」

「反映されてねーじゃん」

「そういうもんだよね、アンケートって」



はっはっはと笑いながらAボタンを連打する。
隣から画面を覗き込んでいた彼は手で顔を覆いながら、俺のデボラが、とか妙にしんみりした様子でつぶやいた。



「どこがいいの。ただのビッチじゃん」

「そこがいいんじゃねーの」

「まじか」

「フローラとビアンカがただ幸せを待つお姫様タイプなら、デボラは間違いなく肉食タイプだよ。あいつは欲しいもののためなら手段を選ばない捕食者だね」

「島崎ってロクでもない趣味してんね」

「まーね」



胸を張った変態を蔑んだ目で一瞥した。こいつ絶対Mだ。



「私はデボラ嫌い。"私の男にしてやってもいいのよ"的な態度が嫌い。恥かかせてやりたくなる」

「そうか?俺は言われたいね、そんなセリフ」

「まじか」

「守られてるお姫様より闘う女が好きなんだよ、俺」


そこまで言うと島崎はニンっと意味深に笑った。


「だってお前みたいじゃん」






同族嫌悪

怒ればいいのか喜べばいいのか分からなかったので、取りあえず殴っておいた。





20110429
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