白いキセキ

□友好を深める前に、宿題教えて!
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『好きだ』


何回繰り返しただろう。





『そんな事より、レポートピンチ!!!!今日提出なの、トシ見せて!!!!』




せかせかシャーペンを動かし、俺を既に見ていない。




俺はため息を一つはき、机からレポートを取り出した。






なぁ、いつになればお前は俺を見てくれるんだ?












友好を深める前に、宿題教えて!













『やっと出来たァ!!!!アリガト、トシ!!!!惚れた!!』






惚れてねェくせに。







知ってる。

俺らが友達からぬけだせないって。
決して恋人にゃなれないって。







知ってるから、一緒に居る。
万一の確率に賭けて。

















『わ、数学始まっちゃう!!!!ま、坂本だしいっか』














慌ただしいお前も

笑うお前も

髪がハネてるお前も

全部受けとめるよ?















『ね、さぼってかない?』










『いや、今日は真面目に受けるわ』















『トシらしくない!!!!ね、社会のレポート見せて!!?服部だから、多分授業の始めに提出だよ』





















『あとでな』















筆箱についたキーホルダー。


それはお前が俺にくれた、たった一つのプレゼント。



















ゆらゆら、ゆらゆら。











理科のノートから、レポートがはみだしている。




















多分俺らの関係は、こんな薄い紙切れ一枚で繋がってる。






直ぐに破れ、消え、散る儚いモノなんだ。


















メモ帳を引き裂けば、まるで蝶のように下へ舞っていった。













『分かってたんだがなァ…』













俺らの関係。










それは脆く儚く、舞い散る花びら。















だからお前は俺に言った。












『愛する前に、宿題見せて』















.....オワリ.....






アトガキ-----




はい。



土方思い詰め過ぎ。





主人公、宿題ばっか。









可愛くかける、才能ください!!!!







オワレ
 

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