宝物、GETだぜ!(何
□お前の全てが
1ページ/3ページ
俺は今幸せだ。
いいや、正確には俺たち。
付き合い始めてからどれだけ経ったかとか考えてなかったけど。
恋人同士だ。
端から見ても、そう見えるんじゃないかな。
だって、デートをする時も、普通の男女がするみたいに、俺が、土方の腕に抱き付いて。
身長差なんかなく、目線の高さはまったく同じ。
だけど、俺は少し身体を傾け、甘えるように、頭を土方の肩に置く。だけど、「身体が変に曲がるから」と怒られ、その格好は出来なくなった。
でも、それでも嬉しいよ。
だって、そう怒ってくれるのは、俺の事大事にしてくれてる証拠・って訳じゃねぇか?
だから、嬉しいんだ。
でも、それを土方には言ってない。
言ったらどうなるとかじゃないが、それでも言わない。
「なぁ、土方」
「あ?」
この素っ気ない返事が好き。
「今日、お前ん家行って良い?」
こうやって期待させてやると見せる、少し驚いたような顔も好き。
「いや、駄目だ」
「何で?」
「・・・茶屋行こうぜ」
なるほど。今夜も眠らせて貰えないな、俺。
この不器用な誘い方も好き。
「うん//」
はにかんだように答えてやるのは、お前とする行為が好きだから。
俺はね、
お前の全てが好きなんだよ
終わり。 ((→あとがき/というより懺悔