短編
□5月5日
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5月5日 こどものひ。
カレンダーをめくり、銀時はあぁ、と思い出す。
(そういやぁ、あいつの誕生日だったっけか)
わかりきったことだが、懐から財布を出し中身を確認するが、やはり量は変わってはいなかった。
300円。
何を買えというのだ。
(あいつなんて高いもん貰ってんだろうし・・・・手作り?俺の柄じゃねぇ。そもそも土方は何が欲しいんだ?こういうときは・・・・)
「土方誕生日おめでとう、俺がプレゼントです。」
「・・・・は?」
「よくあるネタだろ、コレ」
首に赤いリボンを結んだ銀時は少し顔を赤らめながら言った。
「ばーか、お前の場合金なかったとかそんな理由だろ。」
ギクッ
銀時の顔が少し引き攣ったのを土方は見逃さない。
「ほらみろ、図星なんじゃねぇか。」
「うっせぇ!いいんだよそれが銀さんなの!」
「で、何かしてくれんのか?」
「まぁ、土方の誕生日だし、出来る限り言う事は聞くぜ。」
「ふぅん、じゃあお前がプレゼントなら何してもいいんだな?」
にやり、土方は笑った。
「へっ!?ちょ、むりむり!落ち着こう、落ち着こうな土方くん、冷静になれっちょ待て、やめっ!ァァァアアアアアア!!」
暗転。
END