短編

□僕らの世界が大きく変わった日。
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真選組の副長が殉職した。

そう知らせが来たのは、万事屋の亭主が仕事の依頼で重傷を負い、息を引き取った次の日の事だった。

「いつ頃・・・ですか。」

目を真っ赤に腫らした元万事屋の従業員の青年が、真選組で新しく副長に昇格した元一番隊隊長に問うた。

「昨日の夜の事でさァ・・・・。」

俺はその場にいなかったんで、正確な時間とかはわかりやせんがねィ。そう付け足した真選組の副長に、青年はそうですか、と俯きがちに呟いた。

「ったく、あのバカヤローは・・・何勝手に死んでやがるんでィ・・・・こんなおこぼれで副長になりたかったわけじゃねぇってのに・・・・・・。」

悲痛に顔を歪めながら、元副長へと悪態にも似た彼なりの言葉を。届く事はないとわかりつつもいつものように喋るが、あの人の怒声が返ってくる事はもう、ないのだ・・・・・・。

「そういやァ、旦那はどうしたんでィ。・・・旦那には必ず伝えなきゃならねぇだろ。」

その言葉を聞き、青年はやっととまったはずの涙を、また零しそうになる。

「あの人は・・・死にました・・・・昨日、依頼で無茶して・・・・・・。」

一瞬、驚きに目を見開くが、副長は悲しげに微笑んだ。

「あの人たちらしいねィ・・・・一緒に、なんて・・・・。」





今頃、二人してなにやってるんだか。







玄関から出て、空を見上げれば、相も変わらず天人の船が飛行していた。







僕らの世界が大きく変わった日。









(でも空は変わらずに青かった。例え何かに遮られても)






END 

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