宝物、GETだぜ!(何
□Get wedding [土銀][銀誕フリー]
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「式……もうすぐだな」
「あぁ……。嬉しいか?」
「うん…//」
少し恥ずかしがりながら頷くと、土方は俺のおでこに口付けを落とす。
そんな甘い雰囲気に包まれながら、周りに人がいたら赤面するような会話をしていた。
「銀ちゃ〜ん」
すると待合室の外から聞こえる声。
「なんだー神楽?」
「もうそろそろ着替えるヨロシ。一人で着れなかったらマヨに着させてもらえヨ」
「俺は子供じゃねぇ!!」
そんな返答を軽く受け流しながら神楽は部屋の前から立ち去った。
「早く着替えなきゃ」
俺はその言葉と同時に上着を脱ぎ始める。
土方の服は黒い袴で俺は白い袴。白と黒で対になってとても華やかになるはずだった。
「え?あれ?」
俺の袴の入った箱がない。
怪しんで土方を見ると、何かを企んでいるような…、とにかく変な顔をしている。
「……トシ?」
「銀……どうせならこっちを着ろよ」
そう言って土方が差し出したのは真っ白なウェディングドレス。
「ばっ…誰が着るか!!」
「お前なら絶対ぇ似合うって…。おっ、しかもこんなところに丁度よく銀髪のウィッグが2個もあるぜ。こりゃ着るしかねぇーなー」
「おまっ…確信犯だろっ!!んなもん誰が着るかぁぁぁぁあああああ!!!!」
確かそこから始まった。
でも式まで残り30分。
俺たちはジャンケンで着るか着ないかを決める事にした。
「「ジャンケンッ―――」」
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「――それでは我らが鬼の副長土方十四郎と万事屋の美人オーナー坂田銀時の入場です!!」
盛大に鳴る拍手。少しずつ開くドア。
その先には皆の顔……。
やめてくれ、見ないでくれぇぇえ!!
「だっ…旦那ァ………」
「銀ちゃんっ…」
「アンタ何て格好してんすかっ!!」
恥ずかしい…。
穴があったら入りたいって思う事って本当にあるんだな。
皆の目に映るのは真っ白なウェディングドレスに2つのツインテール、極めつけに似合わない化粧を施した俺の姿―――。
ジャンケン負けちまったじゃねーか、俺の右手のばかやろー!!!
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