拍手文庫

□メリークリスマス★
1ページ/4ページ








「いやぁ〜今日は飲んだなぁ〜!」

「そうですねぇ、久しぶりに馬鹿騒ぎした気がしますわ〜」



組での忘年会とクリスマス会を兼ねた飲み会が終わり、トウコさんを肩からぶら下げるようにして帰宅した。

これから何かと忙しくなる皆での宴はとにかく盛り上がり、ウチもひたすら飲み、騒いだ。
もちろんトウコさんも。

今日だけは無礼講とばかり、誰も咎める人はいなかった。




「チエ〜、お水ちょうだい」

「あ、はいはい、ちょっと待ってて下さいねー…」



ソファーにドサっと身を投げ出したトウコさんは、赤い顔をウチに向けて甘えた声で言った。

ちょっと飲み過ぎじゃないのかな…なんて途中で思ったりもしたけど、気持ちは分からなくもないから何も言わなかった。



「はい、トウコさん。お水ですよー」

「ぅ〜ん…さんきゅー…」



ペットボトルのミネラルウォーターを勢いよく飲むトウコさんに並んで、ウチも隣に座った。



「あ!ねえねえ、トウコさん、ビンゴの景品なんですかね?」



足元に転がっているクリスマス色に彩られた箱。
トウコさんが見事ゲットした戦利品だ。


「おお!せやったな!!」


言うが早いか、トウコさんはその箱を膝に乗せると、勢いよく包装紙を破いた。


「こういうんはな、ビリビリに思い切り良く開けんのが礼儀やねん!」



鼻歌でも歌い出しそうな、ご機嫌な横顔。

まだ宴は続いているみたいだ。






次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ