季節外れの桜が舞う
□未定
1ページ/1ページ
一月某日の早朝。
静寂に包まれた並盛中学校の校庭は、雪一色の銀世界に染まっていた。
まだ誰も足を踏み入れていないらしいそこは、聖域にも似ている。
セーラー服にマフラーと耳当てのみという出で立ちをした少女は、一人、その聖域を屋上から眺めていた。
『……ふぅ……』
深呼吸をすると、肺の中に冷たい空気が送り込まれる。
##NAME1##はぼんやりと銀世界を眺めながら、その行為を繰り返していた。
こうして静寂を楽しんでいた##NAME1##だったが、聞き覚えのある声を耳にし、校庭を覗き込んだ。
「東軍はツナ、山本、イーピン、フゥ太だ。白マフラーだぞ。
そして西軍は獄寺、ディーノ、了平、ランボ………と、##NAME1##。赤マフラーな」
「えっ!?」
リボーンの発言に綱吉達が驚く。リボーンの視線の先には、赤いマフラーをした##NAME1##が立っていた。
『おはよう皆、何してるの?』
「おはよう……じゃなくて!何でここに##NAME1##さんが!?」
『それはこっちの台詞さ。学校は休みの筈だけども?』
「……雪合戦をしにきたんだ」
『ほう……それは楽しそうだね』
##NAME1##の言葉をゲーム参加宣言と受け取ったリボーンは、ニヤリと口元を歪めた。
「ちょっと待って下さいリボーンさん!何で俺が10代目と同じチームじゃないんスか!」
『私がいるじゃないか』
「俺は10代目のお役に立ちたいんだよ!ピンク頭は引っ込んでろ!」
「おい獄寺、レディにその言い方はねーだろ。俺はキャッバローネファミリーのボス、ディーノだ。よろしくな」
『どうも、私は##NAME1##です。ちなみにファミリーは募集中です』
##NAME1##とディーノは握手を交わす。
「募集中か、じゃあ俺の所に来るか?」
「ディーノさん何言ってんの!?」
「なんだツナ、狙ってたのか?」
「ちっ、違いますよ……!」
ははは!と笑うディーノ。
リボーンが「ロリコンめ……」と呟くと、ディーノは慌てて否定した。
「おめーら、ルールの説明がまだ途中だぞ。普通じゃつまらねぇから、レオン争奪戦をやる」
「えぇっ!?」
――そんな訳で、雪合戦開始。
.