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□愛をこめて花束を
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何があるってわけじゃない
でも君との時間はかけがえのない大切な時間・・・
「すいませーん。花束作ってもらえますか?」
愛をこめて花束を
「いらっしゃいませ。どのような花束をお考えですか・・・?」
「どんな・・・?えっと・・・彼女に贈ろうと思ってるんですけど・・・。」
「記念日かなにかですか?」
「いや、特にそう言うわけじゃ・・・」
やっぱ花屋とか性に合わねぇな。
なんか店員さんとの会話すっげぇ緊張するし(笑)
でも、君のためって考えるとそんな気まずさや恥ずかしさも苦にならないんだ。
「では、どんな風にしたいとか・・・。」
「・・・じゃ、いろんな色の花いれてください。」
店のお姉さんは優しく頷いた。
あ―
この顔似てる。
俺が『今日早く帰れる』
って言ったときの君の顔に
「彼女さんは幸せですね。」
「え?」
「記念日でなくても花束貰えるなんて彼女さんは幸せだと思いますよ。」
「女の人ってやっぱ嬉しいものなんスか?」
「そりゃそうですよ!!好きな人からお花貰うと凄く実感がわくものなんですよ、愛されてるなぁって。」
そうやって自分のことのように話し出す店員さんは
とっても幸せそうに笑っていた。
君もこんな風に笑ってくれるかな・・・
「はい、お待たせしました。」
「あ、ありがとうございました。」
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