ひぐらし
□幸せな日々
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今日も詩音は僕の病室にお見舞いに来てくれた。
「はろろーん、悟史くん」
「いらっしゃい詩音」
今日は休日なので制服ではない。
最近休日も何かがあったらしくずっと制服だったので私服は久々だ。
「今日はですねー、良いものもって来ましたよー」
「え、何?」
悪戯な笑顔を浮かべながら持っている鞄をごそごそとあさる詩音。
彼女の良いものはたまーに、変なものがあるので少し心配だ。
「じゃじゃーん!!」
「あ…」
楽しそうに彼女が見せてきたのは、沙都子の写真だった。
どれも凄く楽しそうな笑顔。
あの頃と違って幸せな生活が遅れているのがわかって少しほっとする。
一応詩音から色々と報告はされていたけど、やっぱり顔を見るのが一番だ。