うみねこ
□やるべきこと
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「皆さん、聞いてください」
静まり返った部屋に私の声がよく響いた気がする。
「祖父様、そして父さん、母さん、絵羽叔母さんに留弗夫叔父さんに楼座叔母さんが殺されてしまった。」
「そしてこの殺人はおそらく私達が全員死ぬまで続けられるでしょう」
そう言うと全員の顔が青くなる。おそらく皆殺された人無残としか言い様のなかった姿を思い浮かべたのだろう。
「…だから、私達は助け合わなくてはいけない。そして、それを纏める人物も」
私達残された人間をまとめ、必死に守ろうとしていた父さんと母さん。私は、あの人達のようになれるだろうか。
「序列第六位、右代宮朱志香」
手に持っているウィンチェスターを握り締める。
そう、私は今この中での一番上。子供だからって、女だからって守られるだけじゃいけない。そうじゃないと、父さんと母さんに顔を合わせられない。
せめて、死んでしまった二人に会うときは褒めてもらえるように。
「この名にかけて、貴方方をお守りいたします」
自分の今すべきことをやり遂げてみせる。
End