青薔薇
□俺の毒舌従者サマ@
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初めて会ったのは俺が5才であいつが9才だったときだったと思う。
「はじめまして、亨(とおる)様。雪乃丞(ゆきのじょう)と申します。」
微笑みながらは俺に仕えるためにここに来たんだと言った。
あの頃のあいつは優しかった。
少なくとも今よりは…
「はぁ…」
あれから十年、俺は15才になった。もちろんあいつも成長してるわけで…
「またため息ですか、お馬鹿で馬鹿な亨様?」
「雪っお前なぁーー!!毎回毎回っそれが主君に対する言葉か!!おい!!つか二回も馬鹿言う必要なくね!?馬鹿って言うほうが馬鹿なんだぞ!!知ってたか!!」
俺はほとんど息継ぎをせず言い切る。
「貴方は小学生ですか…私は本当のことを申し上げただけですよ?みそっかすで役立たずの亨様。」
「てめー…」
ああ、あの頃の雪はいったいどこへ…カムバーーーック!!
「うるさいですよ、単細胞未確認生物の亨様。」
「俺はもはや人間ですらないのか…つかなにそれ…つか黙れ」
「嫌です。これが私の性格なので」
…誰だこいつ育てた奴。