絶望的最終幻想

□sweet
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「ん?…これだけ仕様が違うな」


3〜4往復したところで、箱山の下の方から1つだけ黒いとても小さくシンプルな包装の箱が目に止まり、セフィロスは移動作業を中断してそれを手に取ると椅子に腰をおとす。


「?…宛名も送り主の名もないが…送り間違えか?」


リボンも無く、黒い包装に包まれただけのそれは、お世辞にも綺麗なラッピングとは言えない。

だが、ゴテゴテしていないラッピングがセフィロスには良かったらしく、セフィロスはさっそく中身を確認する作業に入る。


「…“Sir.セフィロスへ”…やはり俺宛か」


黒い包装紙の中から出てきたのは、控えめだが甘ったれていないスッキリとした文字で書かれた自分の名宛てのメッセージカードと、小さな小箱。


「…送り主は…“C.S”?誰だ?」


くるりと裏返したメッセージカードの裏には、これもまた控えめなイニシャルのみ。

セフィロスは、眉を寄せて送り主を予想してみるが、検討もつかずに途中でイニシャルには興味を失う。


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