絶望的最終幻想

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「クラウド…」

「…わかってる。コレがルーファウスの言葉通りの“モノ”じゃないってことぐらい」

「!」



クラウドは、ヴィンセントから顔を背けるように俯くと、近くのチョコ房の一つに入る。



ヴィンセントは視線だけでクラウドの背中を見やり、クラウドの真意を推し量るように口をつぐむ。



「…ルーファウスを…神羅を信用する気ははなからないんだ……」



少しの沈黙のあと、「でも」と続けたクラウドは、チョコボ用のワラを敷き詰めた場所に巨大卵を下ろすと、ツヤツヤとしたそれの表面を黒革のグローブを嵌めた手で優しく撫でる。



「ヴィンセント…コイツは、ずっと俺を呼んでたんだ」

「っ!!」



クラウドが手を触れた瞬間、それに呼応するように卵が内側から瞬くように淡い光を放つ。




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