絶望的最終幻想
□〜再生3〜
4ページ/12ページ
「クラウド…」
「…わかってる。コレがルーファウスの言葉通りの“モノ”じゃないってことぐらい」
「!」
クラウドは、ヴィンセントから顔を背けるように俯くと、近くのチョコ房の一つに入る。
ヴィンセントは視線だけでクラウドの背中を見やり、クラウドの真意を推し量るように口をつぐむ。
「…ルーファウスを…神羅を信用する気ははなからないんだ……」
少しの沈黙のあと、「でも」と続けたクラウドは、チョコボ用のワラを敷き詰めた場所に巨大卵を下ろすと、ツヤツヤとしたそれの表面を黒革のグローブを嵌めた手で優しく撫でる。
「ヴィンセント…コイツは、ずっと俺を呼んでたんだ」
「っ!!」
クラウドが手を触れた瞬間、それに呼応するように卵が内側から瞬くように淡い光を放つ。
.