絶望的最終幻想

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「…北の大空洞に、謎のエネルギーが集結しているらしい。…コスモキャニオンの学者達の見解では、ライフストリームの類いではないかとみているらしいが……リーブの報告では、それらしき物や星を修復している様子は発見されていない。」

「……」

「まぁ…簡単に言えば、目に見えぬ何かが集まっている、ということだ」

「…よくわからないな」

「私にもさっぱりわからん」



不安を感じずにはいられないヴィンセントの発言に、クラウドは足元を見つめてうつむいた。



「…また、アイツ…の仕業か?」

「いや…そういった感じもないようだ」

「そうか…」



脳裏によぎった悪夢をキッパリ否定されたことに、内心ホッと息をついて、クラウドは教会の外へと足を進める。



「クラウド!どこへ行く気だ?」

「…北の大空洞」

「!」

「ティファには、しばらく帰らないと伝えてくれ」

「クラウドっ!!」



愛車のフェンリルにまたがると、クラウドはヴィンセントの返事を聞く前に、エンジンを蒸かして走り出す。



「…参ったな。…ティファに叱られる」



砂埃の向こうに消えたクラウドに、ヴィンセントはこれからのことを考えて俯いて首を振るのであった。




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