絶望的最終幻想

□帰還〜釣り人の獲物〜
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んよ。何かあるもんよ?」


この1ヶ月釣りばかりしているサイファーを、黙って見つめてきた彼の親友2人はとうとう心配を口に出した。


「我等、裏情報屋、情報得。追手、来、間近」
「そうだもんよ!ガルバディアが動き出してるって噂あるもんよ!」
「…わかってる。…魚が逃げるから後にしろ」
「サイファー!」
「……」


サイファーはただ静かに釣り糸を見つめてアクビを噛み殺しただけだった。

















「…なんだ?風神。夕飯できたか?」
「……否。」



その日の夕方、一旦は引き上げた風神は再びサイファーの釣り場へと来ていた。


「……サイファー、スコール待?」
「あ?」
「………サイファーの様子見ててとても変よ?」
「…ふん」


普段の喋り方ではなく、ちゃんと話すために風神は久しぶりにゆっくり話しをし
た。


「…サイファーも…あの情報を仕入れたの?」
「……お前にはお見通しってことか…」
「私達には情報は命よ」


ニヤリと笑ったサイファーは、手際良く釣り道具をしまうと、隣に座るよう風神を促した。


「…ガルバディアのほうが早いかもしれないわよ?」
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