絶望的最終幻想

□‡サクラ‡
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(遅いわね…大丈夫かしら?)


援軍の要請を受けて森の出口で迎撃と候補生の保護準備をしてから半時…
余程苦戦してるのか、森の入り口からはまだ何の気配もしてこない。

仮にも最上級SEED(しかもスコールとサイファーの最強組)
が引率しているのだから大丈夫だろうと、わざわざ班がいるはずの場所には赴かなかったのだけど………それが間違いだったのだろうか…?


「キスティ!!」
「セルフィ!スコール達の動きはわかったの!?」


情報収集に向かっていたセルフィ率いる捜査班が、慌てた様
子で援軍本体へと戻ってきた。
普段、作戦中でも明るく陽気な彼女が、いったい何があったのか…


「D地点でサイファー指揮官補佐率いる候補生12名を発見、直ちに周辺の敵部隊数名を戦滅後に候補生達を保護しました…」
「了解!でかしたわ!………?セルフィ?どうしたの?」



そこで初めて気づく…セルフィの顔色があまりにも蒼白なことを。
候補生の保護が無事に確認されただけなら、こうまでに悲痛な表情を彼女がするわけがない…!


「セフィっ!いったい何があったのっ!!?」
「…候補生達は保護できたの…でも…………スコールは自ら囮になって単独で敵陣に…サイファーは候補生をウチらに引き渡した途端にスコールの救援に行ってしもうたん!!2人とも負傷してるらしいのに…っ、いくら探しても見つからへんの!」


彼女の報告に、今までにない寒気が背中を突き抜ける。
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