絶望的最終幻想
□‡サクラ‡
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(チッ…このぶんじゃ、敵を威嚇しつつコイツ等を守り通すなんて無理だぞオイ!)
威嚇をしなければ、確実に再び囲まれて戦うはめになるだろう。
今、援護をやめたら、候補生は追っ手の攻撃を避けれないだろう。
どちらをやめても、犠牲者が出てしまう。
しかし…スコールもオレも深手を負ったせいで、そんな器用な事してる余裕はない。
(だったら…オレがおとりに…!)
「サイファー!!後は任せろ!…アルファ!行けっ!!」
「なっ!?っスコール!!?」
オレが解決策を思いついた矢先に、それより先に同じ考えをしたらしい指揮官は、候補生の班長とオ
レに一言告げると、傷ついている脚を今まで向かっていた援軍の待つ退避所とは逆の方へ動かしはじめた。
「スコールっ!!」
返事は返らず、すぐ後ろまで迫っていた敵を何人か斬り倒し、素早い動きで林を駆け抜けて姿を消した。
「ッ!クソッタレがっ!!」