絶望的最終幻想
□‡サクラ‡
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いくらテダレの暗殺集団とはいえ、オレらは最上級のSEEDだ。敵が何人いようが、オレとスコールなら余裕で勝てただろう…。
だが、いらねぇ余計な"オマケ"がオレ達の足をひきずった。
…そう、SEED候補生達だ。
候補生を背に庇う形で、何とか互角以上に立ち回っているうちはまだ良かった…。
余計な守備に気をとられているうちに、隠れていた敵の別部隊にまんまと退路塞がれ……最後はスコールと強行突破をし、只今の敗走中に至る。
問題は指揮官、副指揮官共々かなりの深手を負っていることだ。
オレは左の脇腹を、スコールは右の太ももを……殺し屋お得意の毒を塗ったナイフで…。
回復の魔法もアイテムもきかねぇ…血の固まる力を奪った毒は、例え百戦錬磨のSEED様でも勝機を奪われ、否が応にも敗戦へと導かれる。
今も少しずつ流れてゆく血液は、体と頭の感覚を鈍らせていく。