絶望的最終幻想
□魔胱都市は今日も平和です。〜冬ver〜
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「あっ!雪っ!!」
ある日の午後、いつものようにお馴染みのメンバーでアンジールの執務室に集まって、モクモクとアンジールお手製のケーキを味わっていたクラウドは、隣りに座っていたザックスの大きな声に、ゴホゴホっとむせる。
「クラウド、大丈夫か?」
「いきなり吠えるな馬鹿な子犬め…」
「ゴホッ…だ、大丈夫で…ゴホッ」
ちゃっかりザックスとは反対の隣りに移動して背中を妖し…優しく撫でるセフィロスと、LOVERESを閉じて睨みつけてくるジェネシスから殺気を放たれ、ザックスは背中に冷や汗を垂らしながらクラウドに頭を下げる。
「ご、ごめんクラウド!雪、ミッドガルで降ったの初めてみたから…その、ビックリしちまってさ。大丈夫、か?」
「ごほっ…ん、大丈夫だよ」
「まったく…雪ぐらいで驚くとはしょうもない子犬だな。躾ぐらいしっかりしておけよアンジール」
「ん?」
我関せずとばかりに、のほほ〜んとクラウドのカップに新しいお茶を煎れていたアンジールは、ジェネシスに話をふられて首を傾げる。
この人はマイペースで和むなぁ〜と、クラウドは密かにアンジールの好感度を10ポイント上げた。
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