絶望的最終幻想

□アルバイト体験記
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「…いらっしゃいませ」

「いらっしゃいませ〜!!お好きな席にどうぞ!!…ってクラウド!もっと愛想良くしなきゃダメだよ!」



キィ…っと、軽やかな音を鳴らして木製の扉が開く…。

その音に半分反射的に声をかけたのは、常連客に子供特有の愛らしさで大人気のマリンと……何故か、メイドさんが着用しているようなフリフリの可愛いエプロンを着けたクラウドだった。



「…これでも、一生懸命やってるんだけど…」

「ま、クラウドが愛想良くても気持ち悪いけどね♪」

「…マリン(泣)」



週末のランチタイム…。

セブンスヘブンは大変な賑わいを見せていた。

…が、何故か店内には店主のティファの姿がない。
「…だいたい、このエプロンはなんなんだ?」

「それ可愛いでしょ〜?今月から制服になったんだよ♪(本当は制服なんかないんだけどね♪)」

「だからって…なんで俺まで…」

「今日だけって言っても、バイトはバイトなんだから仕方ないよ♪(私とティファの楽しみなんだからやってもらわなきゃ♪)」

「う〜……」



現在店主のティファは、急用の為に外出中なのだが、ほんの数時間で戻ってくる予定だ。

そして、ティファが店に出れない代わりに、何故かストライフデリバリーの社長(兼唯一の従業員)のクラウドが、元々セブンスヘブンでお手伝いをしていたマリンと一緒に店番をしているわけなのだが…。


実際は、クラウドに悪戯したい(フリフリエプロンを着せてみたい!)と思い立った、ティファとマリンが企んだ“嘘”なのだ。



「…男用のエプロンとかはないのか?」

「あるわけないじゃん。(今日の為だけに、クラウドでも着れるサイズのフリフリエプロンだって用意したんだも〜ん)」

「だよな…ティファとマリンぐらいしか働いてないもんな(溜息)」

「そうそう。それに、昔は女装とかしてたんでしょ?エプロンぐらいいいじゃん♪♪(面白いし♪)」

「……(泣いても良いですか?(T_T))」



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