絶望的最終幻想
□‡サクラ‡
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その時、オレは全ての結末に気づいていたのかもしれない。
「アンタは先に候補生達をガーデンに誘導してくれ!」
人工的な炎が、コートの裾をかすめては、発動前に後方から放たれた氷に消されてゆく…。
炎の標的は、オレの目の前を走る今日まで実戦経験のない"SEEDの玉子達"…
氷の援護は、オレの斜め後ろを走る"伝説のSEED様"…
「おい!スコール!余計な事す…痛っ!!」
「ブリザガ!…っうるさい!いいから怪我人はさっさと候補生共々ガーデンに戻れ!!」
「っ!!」
ウカツだった…。
たかが、SEED候補生の引率だと甘く見ていたのが間違いだった。
目標は小規模なテロ集団のはずだった。
だが、実際には"伝説のSEED"を誘き出すための罠…。
小規模テロ集団は見せかけだけのオトリ…某好戦国家の裏組織が仕組んだ暗殺集団の罠が、俺達を待ち受けていた。
「っくそ!キリがねぇ!!…サンダガっ!!」
「ぐあぁっ!!」