03/01の日記

15:13
鳴上「ヤンデレ?」
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陽介「うーっす」

鳴上「おはよう」

陽介「相変らずさみーな」

鳴上「……」

陽介「最近元気ねーじゃん。悩み事か?」

鳴上「ちょっとな」

陽介「んだよ、水くせーな。それなら俺に相談しろっつの」

鳴上「……」

陽介「無理にとは言わねーけどよ。話せば少しは楽になるかもしれないぜ」

鳴上「……実は――」



陽介「女子たちの態度がおかしい?」

鳴上「ああ」

陽介「いつも通りじゃね?」

鳴上「陽介にはそう見えるのか……」

陽介「待て待て、話が噛みあわねーぞ。おかしいってどうおかしいんだよ」

鳴上「ストーカーされたり」

陽介「誰から!?」

鳴上「蹴られたり」

陽介「それは誰だか分かった」

鳴上「とにかく色々だ」

陽介「マジかよ……」


陽介「女子全員か?」

鳴上「全員だ」

陽介「信じられねぇ」

鳴上「俺も信じたくない」

陽介「心当たりはないのかよ?」

鳴上「里中とは一時期付き合ってたんだが……」

陽介「ちょっと待て」

鳴上「?」

陽介「今サラッと爆弾発言したよな」

鳴上「そうか?」

陽介「里中と付き合ってただとぉー!?」


陽介「あの里中さんだぜ?」

鳴上「だな」

陽介「一つ聞いていいか?」

鳴上「?」

陽介「何処に惚れたんだ?」

鳴上「かわいいだろ」

陽介「そいやあいつ、ああ見えて隠れファン多いからなぁ」

鳴上「へぇ」

陽介「あ、一番大事なこと聞くの忘れてた」

陽介「なーんで、親友の俺に黙ってたんだー? 教えてくれてもいーじゃねーかよー」

鳴上「……?」

陽介「なんで不思議そうな顔してんだ」

鳴上「ああ!」

陽介「俺が親友だったこと今思い出したような顔しないで! 泣くよ!? 俺泣いちゃうよ!?」


鳴上「それは置いといて……」

陽介「置くなよ!」

鳴上「女子の態度がおかしいんだ」

陽介「そいやそんな話だったなー」

鳴上「聞く気はないのか!?」

陽介「おまえがヘコますようなこと言うからだろーが!」


完二「何やってんスか?」



完二「女子の態度?」

陽介「こいつがおかしーっつんだよ」

完二「普通じゃね?」

陽介「だろ? 俺もそう言ったんだ」

鳴上「本当なんだ」

完二「オカシイってどんな感じなんスか?」

陽介「うわ、さむっ……」

鳴上「完二が感じ、か……」

完二「ば! ちげーぞ!? 今のはダジャレとかじゃなくて!!」

陽介「話進めるか」

鳴上「だな」

完二「て、てめぇ!!」



陽介「まずは元カノの里中さんの話でも聞くか」

完二「先輩達付き合ってたんスか!?」

鳴上「ああ」

完二「すげぇ。大人っスね」

鳴上「高校生なら普通じゃないか?」

完二「余裕があるとこがまた大人っぽいっス!」

陽介「俺は彼女いたことねーけどなぁ……」

完二「まぁ、花村先輩は……」

鳴上「頑張れ」

陽介「あーもう! 話進めんぞ!!」



 case1 里中千枝


千枝「キミの部屋に来るのもこれで何度目かなぁ」

鳴上「さぁ?」

千枝「数えられないぐらい来てるってことだよね!」

鳴上「嬉しそうだな」

千枝「ここなら、思う存分イチャイチャできるから……」

 >千枝が胸に飛び込んできた

千枝「キミの匂い、大好き……」

鳴上「……」

千枝「……?」

鳴上「どうかした?」

千枝「他の女の匂いがする」


鳴上「!?」


千枝「ねぇ、なんで?」

鳴上「気のせいだろ」

千枝「嘘だよ。あたしには分かるんだぁ。だってキミの彼女だから」

鳴上「……」

千枝「他の女の子に手を出しちゃうワルイ彼氏にはお仕置きが必要だよね」

鳴上「お仕置き?」

千枝「そっ。何にしよっかなー」

鳴上「女装が……」

千枝「へ?」

鳴上「……なんでもない」


千枝「そ、そうだ! 良い事思いついちゃった!」

鳴上「……」

千枝「お仕置きなんだから、お尻ぺんぺんしないとだよね」

鳴上「ペンペン……」

千枝「その、あたしが、足で……」ゴニョゴニョ

鳴上「?」

千枝「だ、だから! 足で蹴ってあげるって言ってるの!」

鳴上「!」

 〜〜〜



陽介「ちょっと待て」

完二「んだよ!? 今一番いいとこじゃねーか!」

鳴上「おまえは落ち着け」

陽介「ツッコミ所が多すぎるが、里中がそう言ったんだよな?」

鳴上「そうだ」

陽介「恥ずかしがりながら?」

鳴上「照れながら」

陽介(シャドウの蹴り過ぎで変な方向に目覚めちまったのかな……)

完二「つ、続きは!? 結局先輩は尻蹴られたんスか!?」

陽介「アホか。悠はおまえと違って変態じゃ――」

鳴上「まさか、ちゃんと股間にしてもらったさ」

陽介「変態だぁああああああああああああああ!!」


鳴上「冗談だ」

陽介「おまえのは冗談に聞こえねーからやめてくれ」

完二「ッチ、冗談かよ……」

鳴上「……」

陽介「そ、それでどうなったんだ?」

鳴上「ああ――」



 〜〜〜

千枝「そこに四つん這いになって――な、なりなさいよ!」

鳴上「言い直した?」

千枝「直してない! いいからなる!!」

鳴上「いや、そんな趣味ないし」

千枝「え」

鳴上「スパンキングだっけ? 里中はそういうのがいいのか」

千枝「あ、えと、あ、あの……」

 〜〜〜



鳴上「――で、別れた」

陽介「えらく端折ったな」

完二「蹴られはしなかったんスね」

鳴上「そのときは冗談だよって言われたんだ」

陽介「冗談で誤魔化す気だったのかよ」

鳴上「それからたびたび蹴りたがってきた」

陽介「何やってんだよ、里中よぉ……」

鳴上「危機感を感じて別れたよ」

陽介「別れたくもなるな」

鳴上「でも、すぐに天城と付き合い出したんだ」

陽介「うぉい!」



 case2 天城雪子


雪子「おはよう、鳴上君」

鳴上「おはよう」

雪子「……ふふっ」

鳴上「良い事でもあったのか?」

雪子「朝に彼氏とばったり会う。これって良い事じゃないかな?」

鳴上「そうだな」

雪子「でしょ?」


雪子「ふ、ふふふ……あはは」

鳴上「あ、天城?」

雪子「なぁに?」

鳴上「いや、なんでもないんだ……」

雪子「おかしな鳴上君。ふふ」

鳴上「……」



千枝「っかしーなぁ…」

鳴上「おはよう、里中」

雪子「……はよう」

千枝「あ、鳴上君!」

雪子「私には挨拶しないんだ」

 >雪子はブツブツ独り言を言い始めた
   そっとしておこう…

鳴上「で、どうしたの?」

千枝「実は上履きが見当たらなくてさぁ」

鳴上「昨日ちゃんと下駄箱に入れたのか?」

千枝「入れたよぉ」

 >……もしかして

雪子「ふふ、あはは……!」

 〜〜〜



鳴上「一応里中の上履きは見つかったんだ」

陽介「……ゴミ箱から」

鳴上「いや、里中の机の中から」

陽介「そこかよ!?」

完二「天城先輩、ワルんなろうとして、なりきれなかったんスね」

鳴上「だろうな」

陽介「天城は優しーなー」


鳴上「あとは椅子に縛り付けられて、無理矢理手料理を食べさせられたり」

完二「拷問じゃないっスか!!」

陽介「おまえよく平気だったな」

鳴上「思い出すだけでも、胃が痛む……」

完二「なんだかオレも……うっ……!」

鳴上「料理はまだよかったんだ」

陽介「その上があんのかよ」

鳴上「一番まいったのは――」



 〜〜〜

 >部屋に行きたいというので、雪子を部屋まで連れてきた

雪子「ここが、あなたの部屋……」

 >雪子は目を閉じて、深呼吸を繰り返している

雪子「鳴上君の匂いでいっぱいだね」

鳴上「俺の部屋だから」

雪子「それと、ね」

鳴上「?」

雪子「ほんの少し、あの女の臭い……」

 >里中のことだろうか…


雪子「そう、あなたの前の女……」

鳴上「……」

雪子「この部屋からも、あなたからも臭うの」

 >俯きながら雪子は同じ言葉を繰り返している

 >まるで呪いを吐くように…

雪子「ふふ、あははは! でもね、でもね! もう平気だよ!」

鳴上「……?」

雪子「鳴上君にこびりついたあの女の臭い。私が消してあげる」

鳴上「それって……」

雪子「服、脱いで」

鳴上「……は?」

雪子「聞こえたよね。服脱いで」

鳴上「今2月なんだけど……」

雪子「それがなに?」

鳴上「……脱ぎます」

雪子「ふふ、いい子ね……」

 〜〜〜



陽介「お、おま、おまえ!!」

完二「やべーよやべーよ!」

陽介「親友の情事なんて聞きたかねーが、聞かずにはいられない悲しい男の性!」

完二「服脱いだ後は!? その後はぁあああ!?」

鳴上「服燃やされた」

陽介「あーそっちかー!」

完二「うおお……」


鳴上「――で、別れた」

陽介「そーかよ」

完二「なんなんスかそれ。え? マジで?」

鳴上「マジで」

陽介「んで、次は誰と付き合い始めたんだ、この色男」

鳴上「白鐘と」

完二「マジでぇえええええええええええええ!?」

陽介「もう、ちょっとやそっとじゃ驚かねーぞ」


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