オハナシ。
□歩幅の違う足跡
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長いこと一緒に居る二人はだんだん似てくるというけれど
俺達は他人の目からどう映っているのだろうか...
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歩幅の違う足跡
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やや足早に局の廊下を歩き、白い紙に未だ見慣れない名前が書かれた部屋のドアを開く。
その扉が閉まるのとほぼ同時かどうかというくらいに無意識に零れた、誰に聞こえるわけでもない小さな溜め息。
ひとつの仕事を終えたという安堵感と僅かな達成感。
それと同時に次の仕事に頭を切り替えなければ、という新たな緊張感。
色々な感情が混ざった空気はアタマで考えるより早く自然と口から吐き出されていく。
元々珍しくもなんともないピンでの仕事。
外見も、趣味も、考え方も、行動も...
まるきり対照的なまさに凸凹コンビ。
ふと目に入った鏡の前に立つ。
…今感じる小さな違和感が、改めて自分を再確認させてくれるような気がした。