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□君と、またひとつ。 (11/17)
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『戻れるなら、人生でいつに戻りたいですか』
「君と、またひとつ。」
この前、母校の大学で同窓会があった。
俺と、岡田が出逢った場所。
俺の人生で、一番楽しかった時間。
そこに二人で帰り漫才をした。
先日41回目の誕生日を迎えたばかりのうちの相方に
俺はまだ「おめでとう」を言えていない。
今年に入り以前より仕事で会う機会がめっきり減った。
この歳になってそんなことを顔を見て伝えるのも照れくさいが、
わざわざ電話やメールで伝える訳にもいかず気がつけば日にちばかりが過ぎていってしまった。
もちろんそれだけ、という理由ではないのだが。
今となっては今更過ぎてなおのこと言いづらい。
…そもそも初めからそんなことを気にするような奴ではないから何も問題は無いのだが。
今年もたくさんの人からおめでとうを言われたであろう彼に、相方の俺からわざわざ言うまでもないだろう。
…それでも、何かが引っかかった。
俺は別に「おめでとう」を言いたかった訳ではなくて
少しだけ彼に感謝を伝えたかっただけなのかもしれない。
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