熔けない薔薇
□第2章
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※この章は未完です。
導入部分しか書けませんでした。
申し訳ありません。
ご了承いただいた上で読み進めてください。
よろしくお願いします。
昼食をとるには少し早い時間の小さなラーメン屋に二人の少女が相席で静かにラーメンをすすっていた。
紫のかかった長髪の少女は一皿のラーメンをのびても気にしないくらいゆっくりと食べていた。
もう一人の薄く桃色がかかり、床につくかつかないかというくらいの長さの髪の少女はシュシュとヘアゴムで一つにまとめられた髪をラーメンの汁に入らないように手でどけながらラーメンをものすごい勢いで平らげていった。
「すみません、餃子と五目チャーハンを追加してもらえますか」
先ほどラーメンをものすごい勢いで平らげていった少女は机に置かれたラーメン皿の山も気にせずに満面の笑みで店員にさらに追加注文をだした。
さすがの店員も外見に似合わず大食いでさらに食べた分はどこにいったのかと不思議に思うくらい細身の体の少女には苦笑いをして応対していた。
店員が立ち去った後、薔薇水晶は箸を机において向かい側の少女に話しかけた。
「用件は」
ごきげんで皿の山の枚数を数えていた少女は薔薇水晶の方へ顔を向けた。
「これがあなたが食べた分の代金よ」
そういって小さな紙をそっと机に置いた。
薔薇水晶はその紙を受け取って中を見るふりをした。
「割り勘じゃなくてよかった。計算しているだなんて、抜け目ないわね」
「もちろんよ。割り勘じゃあなたがかわいそうだからよ」
店員が注文されていた品を持ち運んでくると薔薇水晶は五目チャーハンに手をつけ始めようとした少女をじっと見ていた。
「雪華綺晶、それ何皿目・・?」
五目チャーハンを食べながら雪華綺晶は答えた。
「12皿目」
薔薇水晶は自分の食べた分の代金を机に置いて席を立った。
「もういくの?ゆっくりしていけばいいのに」
「・・・終わったから」
少女は餃子も手をつけ始めようとしながら、薔薇水晶を呼び止めた。
「薔薇水晶」
「まだ何かあるの」
立ち去ろうとしていた薔薇水晶は少女のほうに振り向いた。
「情に流されてもいいことなんかないわ」
「・・・」
ラーメン屋から薔薇水晶が立ち去ると店内では暇になった店員と店長が備え付けのテレビを眺め、雪華綺晶は嬉そうに五目チャーハンと餃子を食べていた。