Harry Potter

□こどものひ?
1ページ/5ページ


「はぁ〜」
暗い廊下を歩きながら、ハリーは深く溜め息をついた。

今日も薬品を割ったとかなんとか言われて、罰則を受けにスネイプの地下牢まで来た。

なんか最近毎日だ。

「はぁ〜」
ハリーは再び深い溜め息をつくと、地下牢の戸をノックした。

「失礼します」
「あ、待て!待て、入るなっ!」
「え?何です?」

スネイプの慌てる声を受け流しながら、ハリーは地下牢に踏み入れた。

どことなく煙い。
それに薬品の鼻をつく匂い。
視界も暗さに増して何かが立ちこめている。

「ぅ…、気持ち悪…。何ですか、コレ」

口元に手をやり、異臭から遠ざかりつつ、叫ぶ。

こんな中にいて、スネイプは気が狂わないのだろうか。


「早く、出ろ。邪魔だ、ポッター!」

息が詰まったような苦しそうな声のスネイプは、煙の中で杖を探った。
まずいと思いながらも、とりあえず杖を振る。

煙はあっという間に部屋から消え、微かに異臭が残った。
しかしそれもスネイプがもう一度杖を振ると消えてなくなった。

「はぁ」
「はぁ〜」

同時に溜め息。

だがお互いをみたその時、口をついて出てきたのは叫び声だった。

「ポッター!貴様まだそこにいたのかっ!グリフィンドール10点げんて…」
「うわあああ!すっス、スネイプ!スネイプ!?スネイプ?…す、スネイプ?だよね」

「あ、あはは。僕、幻覚、見てる。さっきの、そういう薬だったんだ」

「ポッター、?」

「ぎゃっ!」

スネイプを見て狂ったかのように笑い出したハリーは、バタッと音を立てて失神した。

「グリフィンドール、50点減点…!」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ