短編小説
□短編集
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Friends
「瀬南って甘いよね。」
新人紹介収録後、次元がそんなことを言う。
「僕もそう思う。」
それに、首を縦に振って同意する翔太。
「何で?」
「え、だってあの子、口閉じてないし。」
「閉じるどころか、動いてたじゃん。」
あぁ、ことりの紹介での腹話術バトルか。
「えーそんなことないでしょ。」
「「あった。」」
僕がそんなことないと言っても、二人して首を横に振る。
「僕みたいにキビシくないと。」
えばる翔太。
遼とのジャンプ勝負のところで勝ったのはそんな理由か。
「別にそうでなくてもいいけどさ、潔すぎない?」
次元も人のこと言えないくらい甘いじゃん。
わざと負けたのはどいつだよ。
でも、僕はそんな二人が大好きで、
「そうかな?」
「そうだって。」
「保障する。」
そんなの保障してどーすんだとツッコミながら、
いつまでも三人で一緒にいたいと思う、
大切なFriends