短編小説

□初恋―ice cream―
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―――御伽話の 王子でも
昔はとても 食べられない
アイスクリーム アイスクリーム
僕は 王子では ないけれど
アイスクリームを 召し上がる
スプーンで すくって
ピチャッチャッチャッ
舌に乗せると トロントロ
喉を 音楽隊が 通ります―――

僕はアイスクリームが好きだ。
好きなのは甘い物全般だけど。
でも、その沢山ある甘い物の中で
アイスクリームを挙げるのは多分
あの子を思い出すからだと思う。

―――おっとぎ―ばなし―のお―じょでも
むかしーはとてもーたべられない―――

8年前、僕は今とは違う街に住んでいて、
保育園に通っていた。
たまに給食にでるアイスクリームが大好きだった。
そのアイスクリームが出る度に、
僕のアイスを横取りする女の子がいた。
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