短編小説

□ダイヤモンドの原石
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「聖斗、ちょっと前にことりのこと、ダイアモンドの原石だって言ってたけど…」
「あぁ、あれ?」

ジーナと聖斗くんの会話。
何々?私の事?

「ことりは磨けば光るよ、間違いなく。でも、」
「でも?」

あたしは会話に入らずに話に耳をそば立てる。

「磨くのが難しい…。ダイアモンドって地球上に天然で存在するあらゆる物質の中で一番硬いんだよ。」

え?

「でも、それは、傷付き難いってだけで、構造上は金鎚で叩いたら木端微塵になるようになってんだよ。」
「ふーん」
「その上、火をつけると燃えてなもなくなちゃうんだよね。」
「要するに、無理し過ぎると壊れるし、壊れなくても燃え尽きちゃう?」
「そ、ことり、そんな感じするでしょ。」

な、何ですとー!?
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