ぐうたら同好会-the Lazy Club-
□番外 樹音キレる
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7月初め。
新しい学校にも慣れて、友達も出来た。
そんなある日の夕食の席で。
叔父さんの様子が明らかにおかしい。
「母さん、樹里亜、樹音。実は父さんなまた することになった。」
樹里亜が、食べかけのハンバーグを落とす。
叔母さんがお米の入ったままの茶碗を割る。
―――また転勤する事になった。
私の中で、ぷつんと何かが音を立ててキレた。
「……何、ソレ。仕事場落ち着いたんじゃなかったの?また転校?また引っ越し?」
「い、やそ…そのぉ」
「樹音は中学生だよ?樹里亜だって小6だよ?大事な時期なの、分かる?それに、スベテの学校で居場所を見つけれるわけじゃないの。いい加減にして!ご馳走さま。」
私はそれだけ言うと、席を立って自室に戻った。
「最近樹音がスゴく姉貴に似てきた…。」