夏樹の経験
□エピローグ
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私がチャットに夢中になっていたので、全然気付いていなかった事が…
たかしとの情事も飽きてしまい、また平凡な日々を送っていた私…。
二階の寝室の窓を閉めようとした時…
ブルブルブル…ブルブルブル…とクローゼットから音が聞こえた。
開けてみて耳を澄ませると、旦那のジャケットの内ポケットからだった。
そう…旦那は携帯を忘れて会社に行ったのだった。
私は何のためらいもなく開けてみる…メール着信だった。会社名と名前が流れている。
もし、急用だったら…ただそれだけの思いでメールをひらく…
ん?ロックかかってる?え?何で?
ピーンときた。これは何としても見たい…いや、見なければ。
暗証番号は?何?
誕生日…電話番号…車のナンバー…解除できない!
焦る気持ちを抑えて深呼吸…すでに怒りの気持ちが芽生えていた。
自分のことは棚にあげていた。
実家の番号…犬の誕生日…子供の誕生日…あれ?もしかしたら…私の誕生日…
ビンゴ!! 早く早く…そこには仕事関係ではないとすぐに理解できる画面があった。
内容を読まなくてもわかるだろこりゃ…
ばっかりのメール。
思わずパタンと閉じてしまった。
怒りと悲しみの中気持ちを落ち着かせ読んでみる。