夏樹の経験

□第二章
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彼…たかしは、チャットでの私の想像する彼とは少し違った。

思っていた以上に…はっきり言って不細工だった。私よりも背が低く、若いわりには少し小太り…。
その時点で、私は何だか優越感さえ抱いていた。
そんなたかしだが、話してみるとチャットと同じ話し方でとても面白く、とても優しかった。

たかしは自営業で職人さんだった…そのせいか、会った瞬間から彼の手、いや、指がとても目に付いていた…。

暫く楽しく話していると、もう一人の主婦が子供のトイレと席を立った。
…えっ?一瞬たかしの手が触れた?
次の瞬間、たかしの手が私の手をしっかり握ってきたのだ。

ここ何年も旦那以外の男に触れられていない私は、ビックリと恥ずかしいのと嬉しいのが一度にきてしまい、体ごと固まっていた。

たかしの手は、私の思う通り何とも感触の良い心地良いものだった。

心の中で『もっと触って…』と叫んでいる自分がいた。
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