遙か3小説

□散髪
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Side.譲
時空を越えて数ヶ月。
京の生活にも慣れ、怨霊退治にも慣れてきた。
…低くなった視点にも。
日常生活に支障はないが、少し面倒なことが一つ。


「やっぱり…伸びてるよなぁ」


視界を遮り始めた若草色の見慣れた髪。
ただでさえ視力が悪いというのに、これ以上悪くなってはたまったもんじゃない。

その前にこの時代には髪を切る道具ってあるのか?
九郎さんや弁慶さんは長いし…あ、景時さんは短いか…。
じゃあこういうのは景時さんに聞いたほうがいいのかな?
丁度沸いたお湯でお茶を淹れ、あらかじめ用意していた茶菓子もお盆に二人分乗せる。

向かうは縁側、楽しそうに洗濯物を干す貴方の元へ。
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