不意に触れた手と手。
温かく、柔らかな感触に息が詰まった。
「―あ…ごめん、」
慌てて手を離す。
本当はずっと触れていたかった。
名無しもはっと手を離し、胸の前で手を握った。
「ううん」
微笑んだ頬がピンク色になる。
俺もつい笑顔になった。
ふと名無しが考え込む。
「…手繋ごうか?」
俺の返答も聞かずに、彼女は手を絡めてきた。体温が上昇する。
名無しは俺を指差し笑った。
「変なのーっ」
「な、何がだよ」
「タミヤ君、顔真っ赤」
ケタケタと笑い、手を引く。
俺は夕日を指して
「太陽に釣られたンだよ」
名無しはまた愉快そうに笑う。
手と手
(温かいね、タミヤ君)
(名無しも温かい)
・・・・・・・・・・
またも駄文。
学ばないな…20080309