03/22の日記
00:27
碇草(あなたを放さない)
---------------
目の前にはツンツン立ち上がった柔らかな銀髪。
隊長のトレードマーク。
固そうで柔らかい。
隊長は今から流魂街のおばあ様の元に久しぶりに帰省する。
明日には帰るのに…放れたくなくて。
あたしは隊長の頭を抱えて、グズグズと甘えている。
「松本」
声がちょっと尖って来た。いい加減解放しないと、怒らせてしまう。
「いっその事、あなたを放さないって言えたらなぁ」
「…………思い切り…言ってるぞ」
「あ」
隊長は、ニヤリと笑うとあたしの髪を掴み力を入れ引き寄せる。
触れるだけのキスをして。
「急いで帰るから。良い子にてるんだぞ」
まったくの子供扱いをする。でも、ちょっと嬉しいなんて。
あたしは、貴方を放したくなくて、ジタバタしてるのに。
貴方は、言葉1つであたしを捕らえて放さない。
とても不公平だわ。
.
前へ|次へ
□ 日記を書き直す
□ この日記を削除
[戻る]