03/17の日記

22:36
ウォールフラワー(愛情のきずな)
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「日番谷隊長……」


思わず叫びかけた新人隊士を先輩格が止める。
「まあ、見てな」

日番谷は後ろの虚を綺麗に無視して、前方の虚だけを薙ぎ払い、切り払い昇華していく。鮮やかでスピーディな攻撃に他の隊士は出番もなく、斬魄刀を構えたまま戦況を見つめていた。

虚の鋭い爪が、日番谷の無防備な背後を襲う。
一瞬の沈黙と静寂。
どこから現れたのか、乱菊が顔色もかえず昇華する。
「…隊長〜これで後方クリアです!」
「そうか。ご苦労、こっちも今のでこれでラストだ」

虚の断末魔の声が響き、新人隊士はあんぐりと口を開いたまま呆然としていた。

低級とは言えあの数を二人で。

「驚いたか?日番谷隊長は松本副隊長を絶対的に信頼しておられるのだ。愛情のきずなと言うものだろうな」

そう、誇らしげに胸を張りたくなる先輩隊士の気持ちが何となく理解出来た。

これからこの二人の元で働くのだ。嬉しさと共に自覚が芽生えて来た。





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