短き世界
□最初の婚約者は!?
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「なんで、そう思うの?」
昔な、ある子供を養子にしたんだけど、その子供は呪われていて、毎晩毎晩暴走して仲間を傷つけたものだ。それでも、助けたくって…でもやはり、限りがあってさ。
「…」
ある日、その子は付近の住民に殺されたんだ。
「!?」
でも…その住民は家族を助けたくって殺したんだよ。
そして…思ったんだ。
「自分が殺せば…」
あぁ…。
長い鎮圧が静寂に流れる…月の光は二人を優しく偽善のように包む。
ごめんな、なんか。
「うんん、いいの」
フェイトは首を横に振り、腕を戒人の首にまわす。
フェイトは顔を近付け、戒人のおでことフェイトのおでこを合わせて言う。
「戒人の気持ちがわかったから、いいの」
フェイト…フェイト、俺は幸せモノだな。
君みたいな人が、俺なんかを思ってくれてるから。
「ふっふふふ、でしょ」
あぁ…幸せモノだ。
戒人はフェイトに顔を近付け、唇と唇を合わせる。
「ねぇ…戒人」
ん?
「大好き!」
俺も!!
゛最初の婚約者は!?゛完。