BL小説

□雨の降る日。
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雨の日は、体がダルいだのなんだのと言って機嫌の悪い貴方。
“いつも機嫌悪いじゃん”なんて思っても、絶対口にはしない。いや、しないんじゃなくて出来ない。
もし言ってしまったら、俺はきっとあの世行きになるだろう。(あの人なら、冗談抜きでやりそうだな・・・・)

なんて思いながら、教室の窓から外を眺めた。
空は薄暗く、雨が思いっきり降っていた。




「おい、山崎!!!」

「はいよ!!」

「お前傘あるか?」

「傘ですか?ありますよ……ってもしかして、忘れてきたんですか?」

「あぁ??・・・・そうだよ、悪いか?」

「あ、いえ……珍しいですね、アンタは忘れ物なんてするような人じゃないのに。」

「うるせぇ、だから雨の日は嫌なんだよ・・・・」

「はいはい分かりました、ほら帰りますよ?傘入らなくて良いんですか?」

「テメェ……コラ待て!!!」



土方さんを置いて帰ろうと、鞄を持って走って教室を出たら、土方さんは半分マジで怒りながら急いで俺を追いかけてきた。

俺はちょっとした悪戯心でやったのに、あの人バカだからマジで追いかけて来るモンだから、俺は思わず笑った。



「何笑ってんだよ」

「ブッ…、すみま……せん、ププッ…」

「・・・・お前殺されてぇのか?」

「まさか。……安心して下さい、俺はアンタから離れたりしませんから。」

「・・・・・・・当たり前じゃねぇか」




貴方はそう言うと、黙って俺の手を掴み二歩くらい先を黙って歩いた。
それはきっと、慣れない事して照れて赤くなった顔を隠すためだろう。(でも、耳まで真っ赤だから隠しても無駄な気がするのはあえて考えておかない事にしとこう。)




雨の降る日。

《貴方は雨が嫌いだから、機嫌悪いけどこんな貴方が見れるなら、俺は毎日雨でもか構わない。》
 

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